間接看護師(外回り看護師)ってどんな仕事?何をする人?

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手術室看護師やオペ看と言ったら器械出し看護師を想像する方が多いかもしれません。

しかし、間接看護師(以後、外回り看護師と書きます)がいなければ
手術は成り立ちません。

器械出し看護師がつかない手術は稀にありますが
外回り看護師がいない手術は多分ありません。

でも何をしているのかいまいちよく分からない…

手術室看護師<br>えい
手術室看護師
えい

病棟看護師への申し送りだけじゃなく、色んなことをしているのです!
現役オペナース7年目の私が詳しくお教えします♪

この記事では外回り看護師の業務について解説していきたいと思います。

外回り看護師の仕事内容

ちなみにこの記事の筆者である手術室看護師えいのアイコンは
外回り看護をしている金髪のお姉さんです。

実際は帽子を被らなければいけないのと
えいは金髪ではありません。

手術室看護師<br>えい
手術室看護師
えい

外回り業務中です♪

実際の業務中は帽子を被りますよ♪

えいが今しているのは、ライト(無影灯)を合わせているところですね。
ライトは手術をしている先生が、自分で好きな位置に合わせられないのでしょうか。

代わりに動く

外回り看護師の業務として
最もわかりやすいのが「代わりに動く」だと思います。

手術中の医師と器械出し看護師は
清潔に手を洗い、清潔な手袋をはめて、清潔なガウンを着ています。

清潔な格好になったら、その辺のものは全て触れません。
その辺のものってざっくりだな…と思うかもしれませんが
本当にその辺にある全てが触れないのです。

部屋の電気のスイッチも
ドアノブも、ペンも、院内スマホも
空調のボタンも
自分のかけているメガネも…
滅菌されているものでなければ決して触ることはできません。

もっと言うと上は自分の目線より高いところと
下は自分のおへそより低いところは
ガウンを着ている範囲だとしても不潔とみなし、触ってはいけません。

患者様の体内を触る手ですので、そりゃあそうですよね。

そのため、清潔な医師や器械出し看護師の代わりに
さっきのことをするのが外回り看護師の仕事です。

電気を代わりにつけて、ライトが当たる位置を調整する
暑い寒いと言われたら代わりに空調を調整する
ちょっとメモしておいて〜と言われたらメモしておく
代わりに院内スマホの電話に出る(これが地味に大変)
メガネがずれてきたと言われたら、代わりにメガネをかけ直す
など、何通りもあります。
あと、有名なのが汗を拭くやつですね。

他にも、ガーゼや他の器械が追加で必要になったら
中身を触らないよう清潔に出すという大事な仕事もあります。

それだけでいいなら、私にもできそうかも…

手術室看護師<br>えい
手術室看護師
えい

もちろんそれだけではありませんよ♪

患者様の観察

看護師に観察はつきものですよね。
手術室でもそうです。
そして観察したことは記録にしますよね。
手術室でもそうです。

患者様が手術室に入室してから
病棟へ帰られるまでの様子を観察し記録します。

記録の内容は病院によって様々ですが
それぞれフォーマットがあると思います。

患者様は麻酔で眠っているのに、何を観察するの?と思いますよね。

手術室に入られた患者様は
ほとんどの時間を麻酔がかかっている状態で過ごすので
お話しすることができません。もちろんナースコールもありません。

そのため外回り看護師が観察するのは
患者さんの無言の訴えです。

1時間の手術であっても
1時間どこも身体を動かさずに天井を見ていてね
と言われたら相当辛いと思います。

ずっと椅子に座っていると
いくらふわふわ低反発クッションを敷いていても
お尻が痛くなりますよね。
私はなります。なんなら関節も固まり動けなくなります。

手術中の患者様は、ちょっと腕が痛いとか
お尻が痛くなってきたなど、伝えることができません。
そんな無言の訴えがないかを観察し、苦痛を取り除くのです。

具体的には
手術台から手足が落ちそうになっていないか
可能な限りの楽な姿勢が取れているか
身体が冷えすぎていないか…など
患者さんの上にかけられている清潔な布の下を潜って観察しています。

バイタルサインと言われる、血圧や呼吸状態など身体的なことは
麻酔をかけている麻酔科医が常に診ているのですが
急な変化がないか、輸血をしているかなど
病棟の看護師に申し送るべきことは観察しアセスメントしています。

病棟のような、患者さんとのやりとりを記録することは少ないですが
手術室でもしっかりと患者さんを観察しているのです。

カッコつけて言いますと
SOAPのSがないのにOAPを展開すると言うことです。

手術全体を把握する

ここまで読んでいただくと、外回り看護師は
記録や観察をしながら、指示されたことを正確に行えばいいだけ
のような気もしますが、実はもっと奥が深いのです。

1つ目でもお伝えした、ライトを合わせたり
空調を調整したり
汗を拭いたり
メガネを直したり
追加で必要なガーゼを出したり…などの指示を

予測して動くのが外回りの業務です。

手術をしている先生や、器械出し看護師の様子も見て
なんか汗かいてる⁈と思ったら、汗を拭くガーゼを準備しておきます。
何なら手術部位に垂れてしまわないよう、先生汗拭きますか?
と、話しかけても大丈夫そうなタイミングで(ここ大事です)確認したりします。
そして、今部屋何度〜?と先生に聞かれてもいいように
空調が何度になっているかを確認しておき
ちょっと室温下げて〜と言われてもいいように
患者さんは暑いのか寒いのか、体温を確認しておきます。

さすがに、あの先生なんかメガネずれてない?というのを
気がついたことはない気がしますが
むむ!ガーゼが足りなくなりそうだから準備しておこう
あ!そろそろあの器械も使いそうだな
あら!ライトがずれているから当て直そう

と、指示を予測して即座に動けるように準備しておきます。
指示が出てから考え、動くのでは遅いということです。

忘れちゃいけないのが
出血のカウントも外回りの仕事です。
出血が増えていれば、輸血するかな?
てことはそろそろ麻酔科医から何か指示が出るかな?
ガーゼも追加で必要かな?
器械出し看護師はサポートが必要かな?
ところで手術が開始してどのくらい経ったのかな?
予定通りに進んでいるかな?

などなど
患者さんの観察と記録をしながら
手術をしている医師と器械出し看護師
手術の進行状況
麻酔科医からの指示

を把握します。
もはやその部屋の全てを把握します、と言ってもいいかもしれません。

まとめ

外回り看護師の業務を私なりにまとめてみるとこのようになりました。

  • 手術をしている医師や、器械出し看護師の代わりに動く
  • 患者様の入室から帰室までを観察し記録する
  • 手術室の全てを把握し予測して動く

おわりに

外回り看護師の仕事は難しいと思います。

1つのことに没頭せず
常に広い視野で全体を把握し、予測して準備する。
手術が予定通りに進むための調整役となります。

そのためには手術や器械や麻酔、患者様について
知識がなければいけないので経験も必要です。
おまけに臨機応変さも求められます。

でも、大丈夫です。
大体の病院では外回り看護師にもマニュアルがあると思います。
この手術の時のここは、こう動く!というのは
最初はマニュアルを見ながらでも大丈夫です。
そして手術中ずっとバタバタしているわけでもありません。
短時間の手術でなければ、落ち着いている時間もあります。

予期せぬことが起きることの少ない手術もありますので
経験を積んでから、ステップアップしていくのです。

無事に手術が終わって、患者様が病棟に帰られた時は
とても達成感を感じます。

個人的には病棟経験者だと
広い視野や臨機応変さがすでに備わっているので
外回りの方がハードルが低いかもしれません。

興味をもっていただけたら
是非他の投稿も覗いていただけると嬉しいです♪



最後までお読みいただきありがとうございました。

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